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日本のお受験の世界からマレーシア留学へ舵を切った母子へインタビュー
〜エプソムで子どもたちが学んでいること、身につけているスキルとは〜

取材・文/野本響子(マレーシア在住ジャーナリスト)
2015年9月からお子さん2人をエプソム・カレッジで学ばせている荒木玲子さん。東日本大震災が契機になり、海外での教育を考えるようになったそうです。

進学塾通いの毎日から、「世界のどこでも生きていけるように」への転換

公立小学校の5年生だった長女の麻央さんは、活発でハキハキとした受け答えが印象的な11歳。昨年まで中学受験を控え有名塾に通う日々を送っていました。しかし親子ともに、あまりに過酷な受験戦争に「これでいいのか?」と疑問をもっていたそう。

「もともとは、日本でずっと生きていくつもりでしたから、選択肢を増やすつもりで受験を考えました。でも、過酷な受験戦争のなか、ここまでの勉強が本当に必要なのか? という疑問がわいてきたのです。むしろ世界のどこでも生きていける人間になってほしいのだ、という根底の思いに気づき、中学受験という選択肢が消えました」 と、お母さんの玲子さんは当時を振り返ります。

2014年の秋、麻央さんは塾をやめます。玲子さんは、7歳の長男、大地くんも含め 「世界のどこでも生きていける子になってほしい」という方針に変更。マレーシア留学が注目されていることを知り、たまたま東京で行われたエプソムカレッジの説明会に参加してみることにしたのです。

アメリカへの留学経験のあるご主人は、海外で子どもたちを教育することには賛成でした。しかしマレーシアに関しては、学校が乱立し、「安かろう、悪かろう」なのではないかと懸念していたそうです。実際、マレーシアには先生がすぐにやめてしまったり、経営が変わって学校の方針が安定しなかったりする学校が少なくないのが実情です。

「ところがエプソム・カレッジを知って、急に積極的になりました。きちんと将来が描ける学校であることに興味をもったようです。先生が全員経験豊富なイギリス人で、質が良いのも決め手になりました」

6月下旬に東京で行われた説明会のあと、すぐに受験を申し込み、7月に東京で試験を受けて無事合格。母子3人でマレーシアに渡り、9月にはクアラルンプール郊外に借りた家から毎日通学するという学校生活がスタートしました。

荒木さん一家は学校から30分ほどの街に家を借りて車を買い、新生活をスタートさせています

週に10ものクラブ活動。くたくたになり帰宅する毎日

現在、Year7(中学1年生)の麻央さんは、積極的な性格ですぐに学校になじみました。彼女が気に入っているのが、CCAと呼ばれる充実したクラブ活動です。授業が終わる15時過ぎから18時までみっちり毎日活動があり、今学期はスイミング、サッカー、ラグビー、ネットボール、母国語(日本語)、劇、アート、歌などを取っています。朝は玲子さんが車で学校まで送り、帰りは乗り合いタクシーで帰ってくる毎日です。

「最高です。スポーツが大好きなので、疲れるけど楽しい。日本では基礎練習ばかりですが、こちらではいきなり試合に出してもらえます」と麻央さん。

エプソム・カレッジの大きな特徴が、クラブ活動の豊富さです。学生全員に毎日2種類ずつ、合計10コマへの参加が義務付けられており、内容は毎学期ごとに変わります。広いキャンパスの恵まれた設備をフル活用し、年間最大30種類のアクティビティを体験できるわけです。 さらに自宅から通う生徒たちも、エプソムの6つの寮「ハウス」のどれかに所属します。ここでは寮生たちと一緒になり、ドラマや音楽のコンペティションなど、年齢・国籍を超えたチームでさまざまなイベントに参加します。

麻央さんは現在、EALと呼ばれる英語特別クラスに所属しています。英語の苦労はあるものの、先生が言っていることは理解できるようになってきました。科学などほかの授業は単語さえクリアできればなんとかなりそうですが、「それでも算数が思ったより難しい」と麻央さん。毎日くたくたで、帰宅したら宿題ををするのが精一杯という日々だといいます。

「先生たちの教え方はとても丁寧です。しかも、どの先生もフレンドリーでおまけに全力投球なんですよ」と、麻央さん。

マレーシアの学校は休みが多いことで有名ですが、「エプソムは土曜日も学校があるため、学期の中間や終わりの長期休みがないと、子どもだけでなく先生も体力がもたないのでは」と、母親の玲子さん。

麻央さんの当面の目標は、EALを卒業すること。実は韓国人の子と竹島問題をめぐってトラブルになったことがあるのだとか。

「でもおかげでもっと勉強して(喧嘩相手のいる)EALを早く出たいとお尻に火がつきました」と、麻央さんは笑います。

「世界にはいろんな人がいるということを肌で理解している機会になっています。語学もそうですが、さまざまな人種の人たちの考え方を学び、付き合っていくコミュニケーション・スキルを磨いてもらえれば」と、玲子さんは期待を寄せます。

自宅は落ち着いた郊外の新興住宅街にある一軒家。すぐ脇には子どもが遊べる公園が整い、共同プールもあるうらやましい環境

エプソム流のコミュニケーション力育成方法とは

一方で、新入生でただひとり英語がわからない状況でYear2に入学した大地くん。お姉ちゃんが大好きで、シャイな性格。場所見知りもあり、玲子さんはいきなり海外の学校になじめるのかを心配していました。

玲子さんは大地くんをエプソムに入学させてみて、まずは先生の対応に驚いたそうです。英語が話せない彼を前に、「今日は大地くんに日本語の先生になってもらいましょう」と盛り上げてくれたり、先生自ら日本語の単語を調べてきてくれたりして、馴染むきっかけを作ってくれました。 EALでは毎日マンツーマンで指導を受け、今では先生の英語がわかるように。

何より大きな収穫はエプソムに入学してから大地くんが積極的になったこと。玲子さんは年齢の異なるグループの中で人間関係を学ぶ環境が大きいのではないかと感じています。

マレーシアでは年齢の異なる子どもが一緒に遊ぶのは珍しくないのですが、エプソムでは一歩進んで、年齢の異なる子どもが積極的に関わる仕組みができています。 クラブ活動のほか、土曜日にはスポーツのクラスがあり、スイミング、バドミントン、サッカーと連続して行われ、いつでも参加できるのだそうです。月に1回はスーパーサタディと呼ばれる登校日。ハウス対抗の行事では小学生は中学生の応援をします。

「同じ学年に大地より小さい子がいる一方で、ハウスのメンバーはかわいがってくれるやさしいお兄さんたちが。さらには英国本校から来る高校生との交流もあります」と玲子さん。

大地くんは、友だちに意地悪されたときも、自分なりに工夫して解決することができました。 「友だちの目を引くよう持ち物を工夫したり、自分から人間関係をつくる力がついてきました」と玲子さんは話します。

週末にリビングでくつろぐ一家。ハキハキした麻央さん(左)と、そんなお姉さんが大好きな弟の大地くん(中央)

自分もこんな教育が受けてみたかった

海外で教育を受ける多くの家庭にとって切実なのが、日本語をどう維持するかです。
エプソム・カレッジのアクティビティーには「母国語」という科目があり、日本語の練習をします。また、図書館には日本語のコーナーがあり、今後も拡張予定なのだそうです。

お母さんの玲子さんも英語を勉強中です。語学が不安で日本を出られない、という保護者も多いのでは? と聞くと、
「先生との面談は大変ですが、なんとかなっていますよ。通訳をお願いするという手もあります。どんな英語でも辛抱強く聞いてくれるので、実際にはそこまでハードルは高くないです」と教えてくれました。

中学受験の世界からエプソムカレッジにきたことについて、満足しているという玲子さん。

「私自身は日本から出ることができなかったので、こんな教育を受けてみたかった、とうらやましく思います。恵まれた環境で語学とコミュニケーションスキルを伸ばし、自分の居場所を世界中に見つけて楽しく暮らしてくれたらと、望んでいます。いまや受験する中学を選ぶように、海外での教育が自然に選択肢に入る時代になったと感じています」と結んでくれました。