エプソムカレッジ・マレーシアに日本語センターが開設!留学中の「母国語キープ」とアイデンティティ不安を解消する新アプローチとは?

マレーシア留学を検討する保護者にとって、長期での留学を考えれば考えるほど、進路を考えれば考えるほど、「英語力向上」と同じくらい大きな関心事となるのが「留学中の日本語=母国語の維持・低下」に関する悩みです。

「英語環境で英語力を上げながら日本語をどうキープしたら良いのか」「帰国後の学校復帰や日本の大学受験などで試験に対応できるのか」といった不安に対し、英国式名門ボーディングスクールであるエプソムカレッジ・マレーシア(Epsom College in Malaysia)が画期的な取り組みとして「日本語センター(Japanese Language Centre)」を2026年10月に新たに開設します。

今回は、日本語センターの担当者へ独占インタビュー。開設の目的、具体的なカリキュラム、家庭学習との連携、そして進路への影響について詳しく伺いました。

この記事のポイント(要約)

  • 開設の目的: 留学中の日本語力の維持・発展と、将来の日本国内大学進学にも対応できる「高度な論理的日本語運用力」の育成。
  • カリキュラム: 年齢・日本語力に応じた3段階編成(Junior / Middle / Senior)。漢字の読解から小論文・プレゼンテーションまで体系的に網羅。
  • 学習連携: 強制的な宿題ではなく、生徒ごとの「ポートフォリオ」を共有し、一時帰国時の親子の対話を促進。
  • 教育効果: 留学と母国語保持は対立するものではなく、自国の文化を発信できる「グローバル人材としての強み」へ昇華。

日本語センター開設の目的と背景とは?

エプソムカレッジは、2027年秋に東京校を神田外語大学などを運営する学校法人とともに開校します。今回の日本語センターはその神田外語大学での日本語教育をふんだんに取り入れたエプソムカレッジ・マレーシアのための特別プログラムとして、日本語センターを開講することに。日本語を教えて◎年、プログラムを作成した関先生と実際にエプソムカレッジ・マレーシアに常駐する大槻先生にお話を伺いました。

Q. 今回、エプソムカレッジ・マレーシア内に日本語センターを立ち上げた最大の目的や背景は何だったのでしょうか?

A. 「日本語力の維持」と「高度な日本語運用力の育成」という2つの柱があります。

  1. インターナショナルスクールにおける日本語力の継続的な維持・発展英語主体の環境で学ぶ日本人留学生や日系家庭の生徒が、海外にいながらも母国語である日本語力を途切れさせることなく、継続的に伸ばせる環境を整えることです。
  2. グローバル社会で通用する高度な日本語運用力の育成(日本の大学進学も視野に)単なる日常会話にとどまらず、論理的思考や抽象的な概念を日本語で表現できる力を育みます。これは世界で活躍する基礎となるだけでなく、将来的に「日本の大学進学(帰国生入試・総合型選抜など)」を選択する際にも大きなアドバンテージとなります。

2. 年齢と習熟度に合わせた3段階カリキュラム

Q. 日本語センターで提供されるカリキュラムの具体的な内容と対象学年・レベル分けを教えてください。

A. 基本は年齢別をベースとしつつ、個々の日本語力に応じた「Junior」「Middle」「Senior」の3段階で構成しています。

クラス区分指導方針・主な内容到達目標
Junior
(低学年層)
漢字への興味を促し、「読める楽しさ」に焦点を当てる(日本の学年配当漢字を基準)オンラインツールなどを活用し、日本語の物語や短文を自力で読めるようになる
Middle
(中学年層)
日常会話で使う口語的な表現を、学術的・論理的な語彙(書き言葉)へ変換筋の通った論理的な文章を、一段落程度自力でまとめられるようになる
Senior
(高学年層)
1つのテーマについて多角的に論を展開。ペアワークやグループワーク、小論文、ディスカッションを導入探究・考察した内容を、説得力を持って論理的にプレゼンテーションできる

3. 漢字の読み書き・家庭学習との連携

Q. 留学中の漢字や語彙力の低下に対し、宿題や保護者との連携はどのように行われますか?

A. 強制的な宿題ではなく、生徒ごとの「ポートフォリオ」を作成して学びをご家庭と共有します。

一律の義務的な宿題は原則課しませんが、生徒が自主的に書いてきたものには丁寧に対応・指導します。また、読んだ本や執筆した文章は生徒ごとの「ポートフォリオ」として蓄積し、保護者の方へ共有します。

長期休暇で日本へ一時帰国された際に、どのような学習を積み重ねてきたかをご家庭で把握いただき、自然な親子の対話や話題のきっかけにしていただくことを目指しています。

4. 将来の進路(日本の大学受験・海外大学進学)への影響

Q. 将来「日本の大学(帰国生入試・総合型選抜)」を目指す生徒への対応はありますか?

A. 希望者の動向に合わせて「専用の特別対策クラス」を設定予定です。

日本の大学進学を希望する生徒が増えた際には、小論文指導や日本語面接対策など、やるべきことに特化した専用クラスを柔軟に開設します。入試傾向の変容に合わせ、担当教員も常に最新情報をアップデートしています。

Q. 逆に「海外大学進学」を目指す場合、日本語を維持することはどのようにポジティブに働きますか?

A. 日本語を「自国の社会・文化を発信する武器」にできることが、海外大進学時の大きな強みになります。

単に日常会話ができるレベルにとどまらず、国際ビジネスや学術研究の世界で活躍するグローバル人材として、高度な日本語運用力は必須です。海外大学進学時や在学時においても、日本の社会や文化的背景について自らの言葉で深く発信・議論できる力は、エッセイや面接における大きな差別化要素となります。

5. 指導教員の専門性とバックグラウンド

Q. 担当される先生のバックグラウンドや専門性について教えてください。

A. 国際教育と多様な学習者への指導実績を持つ専門教員が担当します。

JICA青年海外協力隊として中国へ2年間赴任し、現地の中高生に日本語指導を行った経験があります。国内でも日本語学校、大学、専門学校、就労支援、企業など幅広い教育機関で、ゼロ初級から超上級まで、多国籍・多様な年齢層への指導を担当してきました。生徒一人ひとりの習得段階に合わせたきめ細やかな指導を行います。

6. アイデンティティ形成と保護者へのメッセージ

Q. 日本語センターの開設によって、生徒のメンタル面やアイデンティティ形成にどのような変化を期待されていますか?

A. 母国語を通して日本を深く知り、客観視できるようになることで、世界の中での自国への誇りと自信が生まれます。

母語の学びを通じて自分自身のルーツを理解することは、日本を客観的に見つめる力につながります。多国籍な環境において、「世界の中での日本」を意識しながら自国の文化に誇りを持てる強いアイデンティティが育まれます。

Q. 最後に、母国語保持や留学への一歩に不安を感じている保護者へメッセージをお願いします。

A. 海外留学と母国語保持は対立するものではなく、互いを高め合う関係です。

  1. 日本語の保持は「後戻り」ではなく「世界を生き抜く武器」になる自国の文化や背景を客観的に捉え、論じる力はグローバル社会における確固たる強みです。留学によって日本語という母国語に新たな価値が加わります。
  2. 家庭での自然な対話が「日本語での思考力」を守る長期休暇で帰国された際は、机に向かう勉強を強制するのではなく、家庭内で日本語による対話を楽しんでください。「日本語で一緒に物事を考える」時間こそが思考力を維持します。
  3. 完璧を求めず、柔軟に「子どもと共に考える」スタンスで不安を感じるのは親としてごく自然なことです。最初から完璧なバランスを求めず、「共に考える」姿勢がお子さまの挑戦の背中を押します。「若いときの留学はその人の血となり肉となる」と言われるように、この挑戦は必ずお子さまの将来に大きな実りをもたらします。

よくある質問(FAQ)

Q. エプソムカレッジ・マレーシアの日本語センターとは何ですか?

回答:英国式カリキュラムに沿った英語教育を受けながら、母国語としての日本語力(国語力・論理的思考力)の維持・向上を支援する学内専門サポート機関です。

Q. どのような生徒が対象ですか?

回答:初等部から中高等部までの日本人留学生および日系家庭の生徒が対象です。年齢別を基本としつつ、個々の日本語習熟度に応じたクラス分け(Junior / Middle / Senior)を実施します。

Q. 宿題は出ますか?家庭でのサポートはどうすれば良いですか?

回答:強制的な宿題はありません。生徒が作成した文章や読書記録は「ポートフォリオ」として保護者に共有されるため、一時帰国時の家庭内での自然な対話を通じて日本語思考力を育むことができます。

母国語のキープは、英語力が落ち着いてきたら将来的に心配になるご家族も多いです。

最初から日本語センターに入らなくても、将来的に日本の大学などへの進路選択の一つとできる環境があることは、とても画期的なプログラムなのではないでしょうか?

より進路を広げられるマレーシア留学をするために。興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

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ワクワク海外移住では、エプソムカレッジ・マレーシアの2014年の開校以来、日本人ご家族を一緒に見守ってきました。現地の保護者であるガーディアンとして単身留学生たちに伴走しています。

そこから見えてきた単身留学を始める前に、知っておいてほしい親子の準備についてのウェビナーを開催します。

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