マレーシアの大学 VS 欧米の大学、留学するならどっち?
みなさん、こんにちは!
マレーシアの大学に正規留学中のKAYAです。
新学期が始まって、大学からはもうすでに大量の課題が出されます。
最終学年になったことで卒論もはじまるので、今学期はこれまで以上に大変なことになりそうです( ゚Д゚)タスケテー
さて、マレーシアの大学生活も早2年経ちますが、マレーシアの大学を見学に来た高校生たちからこんなことを聞かれます。
「マレーシアとアメリカの大学、どっちがいいんですかねー? 」
「オーストラリアとマレーシア、行くならどこですか? 」
「マレーシアの大学とカナダの大学だったら、授業のクオリティが高いのはどっちですか?」
……ごめんなさい、わからないです。
カナダの高校に留学していたことがあるため、カナダでの環境はある程度知っていますが、高校と大学では学ぶ内容も学び方もまったく異なるため、欧米等の先進国への大学留学の実態がまるでわかりません。
そこで!!
今回は欧米圏の大学に在籍している友人たちと、マレーシアの大学に籍を置く日本人学生たちに協力を仰ぎ、両者を徹底比較してみました!
調査内容は以下のとおりです。
- 留学先(国と州)と学部
- 進学先の決め手
- 留学先で生活してよかったことと悪かったことを1つずつ
- 大学側の留学生サポートの満足度
- 授業の難易度と難しい場合のサポートの有無
- 週日と週末の勉強時間と内容
- 現地人友だちのつくりやすさ
物価
マレーシアに軍配!
マレーシアのいいところはなんといっても物価が安い!!
1ヶ月の家賃、食費生活費全てが10万円以内で収まるリーズナブルさはマレーシア留学の最大の魅力と言っても過言ではありません。
学費も他国に比べると安いため、先進国、発展途上国どちらからも留学生がやってきます。
マレーシアにいる日本人留学生の中には、自分で学費を稼いで払っている学生もいます。
逆に、欧米圏へ留学する学生の最大の悩みは物価の高さ。
1年間の生活費が300万円から400万円と高額なため、結果的には欧米圏の留学を断念してマレーシアを選ぶケースも。
希望どおり欧米に留学できた学生も、慎ましい倹約生活は必須だそうです。
交通
これもマレーシアの勝利!
交通至便もマレーシアのいいところ。
スマホ1つでタクシーをいつでもどこでも呼べます。
しかも日本と比べてかなり安いので、気軽に使えるのです。
さらに、大学がある地域は大抵電車が通っています。
この電車、ただでさえ安いタクシーよりもさらに安い!
いろいろ交通手段があるので、自分の状況に合わせて選べちゃいます。
逆に欧米の大学は、場所にもよりますが、田舎の方に位置していることも多いため、どこに行くにも車が欠かせないそうな。
治安
欧米圏の勝利!
治安に対する不満は、マレーシア留学中の学生たちが口を揃えるところ。
学生街はセキュリティがかなり厳しいため、大学の行き来、大学周辺のショッピングセンターやカフェ等に行くのは問題がないもの、夜の外出に常に気をつけるように現地の生徒からは口酸っぱく言われます。
一方、欧米の大学の場合、大都市でも地方でも治安について気になる点は特にないようです。
留学生サポート
欧米圏留学に軍配!
留学生に対するサービスの満足度は欧米圏が圧倒的に高め。
各大学で学習面と生活面共に制度が充実しており、緊急時の対応もキッチリしているとのこと。
この点はマレーシアは勝てない…。
最低限の留学生に向けた体制は整っているものの、それに対する満足度は可もなく不可もなくといった感じでしょうか。
マレーシア特有のテキトーさが発揮されてしまい、大学の事務局と留学生の間で衝突が起こったという話もよく耳にします。
人種の多様さ
引き分け!
マレーシアも欧米圏も学生の人種の多様さをいいところに上げてる人が多かったです。
欧米圏だとそもそも移民が多すぎて、誰が留学生で誰が現地民なのか分からず、ごちゃまぜになっている状態だそう。
一方マレーシアも、移民バリエーション自体はそこまで多くないものの、留学生の人種が豊富すぎて、クラスメイトがどの国から来たのかもちゃんと把握できないくらい(笑)。
アジアのみならずヨーロッパから中東、アフリカ大陸まで本当に幅広い!
マレーシア、欧米圏、どちらでも差別的な行為にあったことはまったくないとのことです。
私自身は、カナダ留学中に差別を受けたことがありましたが、マレーシアでは、一度も経験がありません。
英語の伸び
引き分け! 環境が違えど努力次第!
欧米圏の多くの学生は(当たり前ですが)、ネイティブスピーカー。
そのため授業もディスカッションもネイティブのスピードで進められます。
アメリカやカナダの大学に在籍する私の友人たちは、ネイティブの生徒に授業で置いてかれることが多いと言っていました。
しかしその代わり英語環境に没頭できるため、努力次第で伸び幅が変わってくるそうです。
一方、マレーシアの大学の学生の多くは英語が第一言語ではありません。
教授も大学内では英語を使えど、家では自分の母国語を話す方がほとんどです。
そのため皆英語が分からない苦労を理解しあっており、授業やディスカッションで置いてかれるということはありません。
みんなどんなにつたない英語でも最後まで話を聞いてくれます。
反面、全員英語が完璧でないがゆえに文法発音めちゃくちゃでも通じてしまい、ある程度のレベルまでに達すると英語がそれ以上伸びていないという悩みを抱えた生徒も。
実は私自身も、マレーシアに来て1年ほど過ぎたときに同じような悩みがありました。
しかし、クラブ活動への参加や自分の学部外の人と交流を持つことで改善できました。
どの国へ行っても、言語の壁に当たるのは共通。
それをどう乗り越えるか?
それが、どこへ留学するにしても、成功のカギを握っていると思います。
勉強量
僅差で欧米圏が多い!
週日と週末の勉強量を聞いてみたところ、マレーシアも欧米圏も同じくらいでした。
大体週日は3時間ほど、週末は3時間から5時間くらいです。
しかし、勉強内容を聞くと、欧米圏の大学はその中に課題に加えて授業の予習復習が入っています。
予習復習をしないと授業についていけないそうです。
対してマレーシアの大学は毎授業で前回の復習をしてくれるので、授業外でやらずとも問題がありません。
結果、勉強時間自体は変わらないものの、欧米圏のほうが勉強量は若干多い印象です。
授業のクオリティ・難易度
欧米圏の勝利!
アメリカやカナダに留学している学生が口をそろえて言うのが、授業のクオリティの高さ。
欧米圏の大学は世界大学ランキングに入っているところが数多くあり、レベルの高い教育を求めて進学先を決める学生も多いです。
実際に入学して、内容も授業体制も満足していると私の友人はほぼ全員答えていました。
難易度は少し高いものの、少人数制のクラスで分からないことがあっても質問しやすい環境だったり、教授への質問タイムが毎授業後に設けられる等、生徒に対するケアは手厚いそうです。
対して、マレーシアも多くの生徒が授業に満足しています。
同様に生徒と教授の距離は近く、質問もしやすい環境です。
英語のエッセイ添削サービスや生徒によるチューター制度(授業外での指導を一対一で行うサービス)も充実あります。
しかしマレーシアの大学の最大の欠点は、教授によって授業のクオリティの幅が広すぎること。
どの大学も面白い授業、つまらない授業はもちろんあるとは思います。
しかし、マレーシアの大学はその落差が激しすぎる!!!
教授であることに誇りを持ち、生徒に情熱をもって教える教授もいれば、特に情熱もなくひたすら教科書を淡々と音読する教授も。
私の大学の場合だと少しでも、授業について生徒から不満がでればすぐに改善されますが、まだマレーシアの大学も教育を模索中という印象があります。
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長くなりましたが、以上が欧米圏とマレーシアの大学の比較です。
マレーシアにいる私から見ると、アメリカやカナダの大学に行けば、自分の意思関係なく英語と学力が伸ばせるなと感じました。
最先端の教育を生で受けられる友人たちは本当に羨ましいです…!
マレーシアの大学でも課題は多く、授業もそれなりに難しいものの、欧米圏と比べてしまうと見劣りしてしまうのは否定できません。
マレーシアの大学に進学した日本人の子はどうも座学が苦手な子が多い印象があるのですが、話を聞くと勉強というよりもマレーシアの国自体が持っているパワーや異文化が混じり合って一緒に生活しているその様に惹かれてきている学生が多いです。
欧米圏への留学を選んだ学生は、特定の分野(音楽、ビジネス、観光学等)を本気で勉強したいという意思が強い印象がありました。
やっぱり本当に好きなものは本場で勉強したい! という思いが強いようですね。
環境の刺激を求めるならマレーシア留学、予算があって本気で勉強するなら欧米留学といったところでしょうか。
環境ではなく、自分の努力次第でそれぞれ個性のあるいい留学になります。
大事なのは、やりたいことや将来自分がどうなりたいかを考えて、お金を払ってくれる親御さんとも話し合いつつ留学先を決めることだと思います。