1855年に創立されたイギリス屈指の名門校「エプソムカレッジ」の英国本校は、入学まで2年以上ウェイティングしなければならないほど人気。その正式な分校として、2014年9月にクアラルンプール郊外に開校した「エプソムカレッジ・マレーシア」では、英国本校と同じ教育が、日本から比較的距離が近く、学費も手頃なマレーシアで受けられるとあって、アジアを中心に世界25カ国から留学生が学びに来ています。「エプソムカレッジ・マレーシア」の日本人留学生2名と、彼らの教師であり、時に親代わりでもある所属寮の先生2名にお話をうかがいました。
「今ちょうどアートクラスが終わりました!」と、小走りで待ち合わせの場所に駆けつけてくれた加藤ミナコさん(仮名)は、現在Year 9の13歳。 日本だと中学2年生です。
自他共に認める大のスポーツ好きというだけあって、こんがり焼けた小麦色の肌がまぶしいほど。
ミナコさんがエプソムに入学したのは、2016年9月、11歳の時でした。
日本にいた頃からインターナショナルスクールに通っていたため、英語に不安はなかったそうですが、極度のホームシックにかかったり、当時は同じ学年の女の子が少なかったこともあり、親しい友だちがなかなかできずに悩んだことも。
しかし、そういった経験を乗り越え、3年目の今年は女子寮のひとつであるウィルソンハウスのリーダー(Head of Wilson)にも選出されました。
これは、日本人留学生初の快挙とのこと!
およそ30名の寮生を束ねるハウスリーダーとスポーツキャプテンの2役に、日本人留学生として初めて抜擢された、Year9の加藤ミナコさん(仮名)。今でこそリーダーの風格があるけれど、入学したての頃はホームシックで毎日泣いていたのだとか。
ーー留学先に「エプソムカレッジ」を選んだ理由は?
「最初は留学先にニュージーランドなども考えていました。調べていくなかで、『イギリス式カリキュラムで、勉強もスポーツもできるいい学校がマレーシアにあるようだから、受験してみたら?』と母にすすめられたのがきっかけです。ちょうど日本で学校説明会があったので、それに参加してみておもしろそうだから行ってみようかなと思いました。」
ーー実際に入学してからのエプソムは?
「日本のインターナショナルスクールに通っていた時もスポーツはたくさんしていたので、同じような感じかなと思っていたんです。でも、いざエプソムに来てみると、グラウンドがたくさんあってとにかく広く、しっかり教えてくれるコーチがいてびっくりましました。ここは本当にスポーツが思い切りできる環境ですね。とにかく施設が広大なんです」
今でこそ楽しそうに学校生活を話してくれるミナコさんですが、入学当初はホームシックにかかり、よく泣いていたそうです。それを乗り越えられたのは、先生や友だちがいたから。
「何かあると、先生や友だちが『大丈夫?』ってすぐに声をかけてくれて。自分のチューターグループの担当の先生は、本当に力になってくれました。いちばん身近な存在だったのですごく話やすくて、困った時はいつも相談にのってもらいました」
ーー3年目の今年度、日本人では初めての寮のリーダーに選ばれたみなこさん。その経緯を聞いてみました。
「毎年3学期の終わりに”Head of Wilson”と”Sports Cap”(スポーツキャプテン)の投票があります。私はスポーツが大好きなので”Sports Cap”になりたいと思い、立候補しました。先生たちの推薦や、当時のHead of Wilsonとのミーティングで、『”Head of Wilson”と”Sports Cap”の両方やってみたら? ミナコならできる!』と言われました」
あまりの大役に初めはびっくりしたそうですが、チャレンジすることを決意したそうです。
「自分でスピーチを書いてみんなの前で発表し、その結果、両方を一気に引き受けることになったんです!」
スピーチはA4で2枚にもなる分量で、「”Head of Wilson”になったらどういうことをしたいか」「もし友だちがケンカしてたらどうやって仲裁に入るか」などを発表しました。
「なりたての頃は実感が湧かなかったけど、いろんな人から『”Head of Wilson”がんばってね』と声をかけられるようになり、本当にリーダーになったんだ、みんなを支えていかなくちゃ、と思いました」
ーーそうは言っても、大変な時もあるのでは?
「ひとりじゃないし、友だちや先生がいつも支えてくれるんです」
例えば、寮内のことで壁にぶつかっても、自分がリーダーに選ばれたからにはまず自分で考えて、解決策が見出せない時は友だちに相談して、それでもまだ解決できない難問は寮の先生にサポートしてもらっているそうです。
イギリスの伝統校らしく、エプソムにはスポーツ、ドラマ、合唱など、寮対抗のイベントがたくさんあります。
そのすべてをミナコさんがスポーツキャプテンとしてリードしており、そのうえ、日常はウィルソンハウスリーダーとして、寮の所属女子学生およそ30名をまとめる役割をこなしているそう。
もちろん自身の勉強とスポーツ活動もあるので、とても忙しい毎日を送っている様子。
「時にはひとりになりたくなることもありますが、それでもやりがいはあるし、何より達成感があります!!」
ーー今、夢中になっていることはなんですか?
「やっぱりスポーツです。授業ではラグビーとネットボールをしています。毎週末ラグビーのトーナメントがあって、必ず参加しています。今いちばん好きなのはネットボールで、もちろんそのトーナメントもあります」
学業だけでなく、スポーツや芸術にも力を入れているのがエプソムの魅力。広くて充実した施設を使い、存分に体を動かすので、めきめき体力がつきます。
授業では、他に中国語も好きで、2年間勉強しているおかげで少し話せるようになってきたそうです。
エプソムにはさまざまな国から留学生が学びにきているので、中国語を話す友だちも多く、「これなんていうの?」と聞きながら日常会話力を磨いているそうです。
ーーエプソムに入って、変わったことはありますか?
「ここに来る前は人とあまり話さなくて、静かに端っこで座ってるタイプでした。でも今は友だちがたくさんできて思いっきり遊べるし、コミュニケーション能力が上がったと思います!」
ーー最後に、これからエプソムをめざしたい子にひと言お願いします。
「この学校に来て、絶対に損はないと思います! いろんなアクティビティがあって、毎日まったく飽きないです。この学校に来たことによって、私の考え方が大きく変わりました。今までできなかったことも、挑戦してみよう、と思えるようになったんです。エプソムは、自分の想像以上の経験を積むことができる学校と思います!」
そう言ってニッコリ笑うと、ミナコさんはまた小走りで授業に戻って行きました。
運動神経抜群でチームの要であるだけでなく、面倒見がいいところもみんなからの信頼を集めているミナコさん。今後の活躍がますます楽しみです。
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