クアラルンプール内、ツインタワーからは車で35分ほどの工場街にあるチョコレート工場「BENNS ETHICOA Bean To Bar Chocolate Factory」。
ずっと来たいと思っていた場所に、やっと行くことができました。
話しをさかのぼると、ちょうど約1年前の2019年6月。
チョコレート好きの私が、お土産用に最適ではないかと、マレーシア産のカカオを使ったチョコレートを探していたところ、スーパーでBENNS製のチョコレートを発見。
ワクワク海外移住の記事でご紹介したのを覚えている方もいらっしゃるでしょうか。
(Bean to Bar チョコレートについては記事を参照のこと。)
その後ジョホールのこのスーパーでは、マレーシア産カカオのこのチョコレートは間もなく品切れになったほどの反響。
そして、あまりにも気に入ったので製造元に連絡をすると、新工場を建設中で、もうすぐできるという話。
2019年12月の新工場オープンの時にご招待いただき、航空券を手配しながらも、家の事情で直前キャンセル。
その後コロナの影響で州をまたぐ移動ができなくなってしまいました。
そしてやっと2020年7月、国内旅行ができるようになったので、すぐに工場見学を予約したのでした。
BENNS EHICOAは、予約制で工場見学を受け付けています。
どなたでも無料で見学可能。
工場の規模の都合で、1回あたり8名まで。
さっそく友人親子と一緒に伺いました。
シンプルでスタイリッシュな工場。
連絡を取り合いながらも、お会いするのははじめてのBENNSの社長、Wilfred氏が笑顔で迎えてくれます。
工程の30分から1時間ほど、一緒に回りながら、丁寧にチョコレートのことを教えてくださいました。
工場見学は外からはじまります。
紀元前の古代の絵からもカカオが用いられてきたことがわかるという説明からはじまり、カカオの木や花を見せてくれます。
マレーシアでは何カ所かでカカオを栽培していて、中でもサラワク州が生産量が多いとのことでした。
BENNSではパハン州、スンガイルアンの1農家からカカオを仕入れていて、他にもベトナム、フィリピン、インドのそれぞれの農家からも仕入れ、Bean To Bar チョコレートを製造しています。
鮮やかな色のカカオ。
さまざまな色がありますが、この色の違いによる味の差はないそうです。
はじめて生のカカオのフルーツをいただきました。
フルーティーな香りで、食感や味はライチに似た感じ。
チョコレートの香りなどは一切しません。
貴重な体験!
それから、カカオのフルーツを発酵させてカカオ豆にする工程(農園が行う作業)を見てから中に入ります。
中にはいくつかのパネルがあり、チョコレートの歴史や、カカオ豆の種類と産地、BENNSの60年の歴史などを見て回ります。
1960年にWilfred氏のお父さんがチョコレート会社を創業し、そこから60年続いている会社。
息子の代になり、現代のチョコレート革命の時代では、3つのポリシーを掲げています。
それは「直接仕入れ」「農場への高額支払いにより適正な取引」「質の高い製品づくり」。
これまでのチョコレート産業は、いくつかの誰もが知る名前の大会社が中心となっている中では、アフリカなどのカカオ産地での大量買い付け、仕入れ値の低さによる貧困や子供の労働などが問題になってきているのです。
BENNSのBean to Barチョコレートは、農家から直接買い付けることにより、農家もハッピー。
顔の見える製品で品質が高く、それぞれのカカオの味の差を楽しめて、消費者もハッピー。
これらの功績が評価されて、Wilfred氏はイギリス発行の本「BRITISHPEDIA」の「マレーシアで成功する人々」という本にこのように掲載されています。
「彼の会社のBean to Barチョコレートは、直接買い付けによって農家の収入を上げ、質の高い生活を送れる手助けとなっている。アジアのカカオを世界に広めている。」
工場の内部にさらに入っていきます。
チョコレート製造のフローチャートが可愛らしい。
カカオ豆を選別し、ローストし、砕き、カカオバターを絞り、材料をミックスして、3日間かけてなめらかにし、成型して梱包、という流れ。
ココアパウダーは、色が黒いものは化学物質を加えているので、色が薄い方が上質だそうです。
ローストの工程では、一般的なところではブレンドした豆を使うので、ただ高温でローストするけれど、BENNSでは豆によって香りと味が一番引き出されるように、ローストの温度を変えているそうです。
見学の途中で、小窓から製造途中のカカオニブや出来立てのチョコレートを出していただいて試食させていただき、そのおいしさに子供も大人も大喜び。
これはアーモンドチョコなど、コーティングされているチョコレートを作る機械。
材料にチョコを吹き付けながら、ドラム式洗濯機のようにガラガラ回し続けるとコーティングが完成。
これで工場見学は終了。
質問にも丁寧に答えてくださいます。
工場を出るとシンプルなカフェがあり、ホットチョコレートやカカオティーがRM6(約150円)でいただくことができます。
また、チョコレートボンボンやケーキも。
すべて上質なマレーシア産のカカオ72%チョコレートを使用した製品。
上質で風味高いおいしいチョコレート。
また、ここにあるチョコレートやアーモンドチョコレート、カカオティー、カカオニブ、ココアパウダーなども購入可能です。
私はいつも家にここのチョコレートを常備しているので、今回は友達へのギフト用に少し購入。
工場見学は、予約制でどなたでも可能です。
大規模な工場とか、お土産を買わせるための工場、という感じではなくて、どちらかというとこだわりの工房に立ち寄っていろいろ教えてもらい、それからお茶の時間も楽しむ、という感じ。
現在、無料で行っています。
どこでも買える甘いミルクチョコレートではなく、上質なカカオが香る72%の本物のチョコレートの味を、子供たちにも味わってほしいです。
カカオ豆からチョコレートができるという製造工程を見る、初めての体験をぜひお楽しみください!
※日本での仕入れに興味がある方がいらっしゃいましたら、お取次や各種手配、アテンドをJBよしこが承ります。お問い合わせください。
Benns Ethicoa Bean To Bar Chocolate Factory
営業時間10am-5pm (月曜休業)
見学時間(週末と祝日) : 10:30, 12:00, 14:30, 16:00 (火―金): 11:00, 14:30, 16:00
見学は1回あたり8名まで
Tel: 03-9082-0955
Mai: [email protected]
Address: Lot no. 6, Jalan Cj 1/6c Kawasan Perindustrian Cheras Jaya Batu 11, 43200 Cheras Selangor, Malaysia