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うちの子、コレで日本の教育やめました 〜長男たろう、日本人学校から○○○スクールへ〜【前編】

2014年4月に書いた記事、ありがたいことにいまだにかなり読まれております。

うちの子、コレでインターやめました 〜長男たろう、インターナショナルスクールから日本人学校へ〜

あの決断から3年の月日が流れ、この春、長男たろう、小学4年生を目前に日本人学校を離れ、日本の教育を卒業いたしました!!!

ではいったいどこへ通っているのかとあちこちで聞かれるんですが、結論から申しますと、この4月から次男じろうも通うアラダマンサラのホームスクール(日本でいうフリースクールですね)を選びました。

ホームスクール?
フリースクール?

どんなイメージでしょうか?

不登校の子が行くところ?
自由すぎてカリキュラムのないところ?

実はマレーシアでは、ホームスクールはローカルの間でも人気上昇中なのです。
わが家のお向かいに住むチャイニーズ3兄弟も、ホームスクールに通っています。
先日一緒にホームパーティしたおうちの子どもたち(やはりチャイニーズ)も、半分がホームスクールでした。

なぜホームスクールなのか?
デイジーが日本人学校のあと、インターではなく、あえてホームスクールを選んだ理由は以下の通りです。

ホームスクールを選んだ理由1
その子に合ったペースで学べる

わが家が選んだホームスクールは、2017年1月にできたばかりの学校で、そもそも全体の人数が少ないのですが、たろうの入ったEAL(英語補習)クラスは、1クラス6人。
そして、先生はなんと2人という贅沢さ!!!

実は今年2月に1週間ほど日本人学校を休ませて、今の学校に体験入学させてみたのですが、ほぼ個別で対応してくれました。

◎英語→ 当該学年には力不足なので、1学年下げて学習
◎算数→ 十分理解しているので、当該学年の内容を学習

通常インターに入って学年を落とすと、すべての教科で1学年、場合によっては2学年下げないといけないんですよね。
(例外はあるようなので、各学校の方針を確認してくださいね!)

その点、わが家が選んだホームスクールは、教科ごとに実力に合った内容の学習をさせてくれます。
あ、普通の学校と同じようにちゃんと時間割があって、たろうは今、英語、算数、理科、歴史を習っておりますよ。

ちなみに要領のいいタイプの次男じろうは、トットタッタとカリキュラムを進んでしまい、半年以上先を行っております。
褒められるとがんばる、人参ぶら下げるとどこまでも走るタイプです。
顔も性格もデイジーと似てるとよく言われます…苦笑

ホームスクールを選んだ理由2
教え方がわかりやすい!

EALの先生って、英語を母国語としない人に教える専門教育を受けています。
(日本語教師が外国人に日本語で授業を教えるのに、特殊な訓練を受けているのと同じですね!)
なので、非常にわかりやすいのですよ!

実は2月のお試し入学のあと、たろうを担当してくれた先生と面談しました。
そのとき、どんな内容を学習したかというのと同時に、実際にデモをしてくれたのですよ。

それがもうね、わかりやすいのなんのって。
デイジーもごまたろうも、目からウロコでした。

そして、さらに驚いたのは、「たろうくんは一度教えたら、完全に理解していました」と、先生。

えええっ、日本人学校ではいっつもボンヤリして自分の世界にいて、そんなふうに言われたことなかったよ(´Д`)

ホームスクールを選んだ理由3
とにかくたくさん褒めてくれる

それはもう、キモチいいくらい褒めてくれます。
だから、子どもたちも毎日楽しく学校に通えるんですね。

これ、マレーシア在住ジャーナリストの野本響子さんともよく話題にするんですけど、日本の学校って、どうして子どもを褒めないんでしょうね?

褒めるとしたら、クラス全体だったり、影でこっそりだったりですものね。
みんなの前で一人を褒めると、やれ贔屓だのなんだの、他の生徒や親がうるさいからでしょうか??

先生たちは、そんなガーガー言う人のことはほっといて、とにかく子どもを褒めてほしいって思います。
みんなの前で堂々と認めてあげたら、子どもの顔が自信に溢れて輝きますよ。

なかなか難しいことではありますが、親もあんまり自分の子どもにうるさく言わず、褒めるのを当たり前をしたら、自分の中の承認のコップがいっぱいになって、先生がみんなの前で褒めた子に嫉妬したり、意地悪したりしなくなると思うんですよねー。

そういう意味では、日本人は大人こそが褒められ足りないのかも……。
他人ばっかり気になったり、ガーガー文句言ったりする人、ホント多いですからね……(´Д`)

誰かがうらやましくてモヤモヤしたら、まずは自分を褒めてあげましょう!!
今日もがんばってるよ。
生きてるだけですばらしいよって。

ホームスクールを選んだ理由4
いろんな子がいる

実は新しい学校の生徒の半数が、何らかのハンディキャップをもっています。
自閉症の子がいちばん多いかな。
アスペルガー、ADHD、ディスレクシアの子たちも。

要は、ローカル校でもインター校でもはみ出しちゃった子が多いです。
でも、デイジーはそういう子、そういう大人がいるのが普通の真っ当な社会だと思ってます。

そもそも健常者と障害者の差なんてグラデーションの世界。
この先、歳を取れば老眼も進むし、足腰も悪くなる。
そう考えると、誰もが1つや2つくらい普通にハンディキャップなんてあるものです。

内閣府の平成25年の調査によると、

障害者数は、身体障害者366.3万人(人口千人当たり29人)、知的障害者54.7万人(同4人)、精神障害者320.1万人(同25人)であり、およそ国民の6%が何らかの障害を有していることになる。

なのだそうです。

100人の生徒がいたら6人、1クラスに障害者が1-2名いるわけです。
ところが、マレーシアの日本人学校では、障害者の受け入れをしていません。
そこには予算とか人員とか、いろいろな事情があるのでしょうけれど……。

しかし、わが家の子どもたちには、そのことを知らないまま大きくなってほしくないなと。
まあ、流石に半数は多いなと思うこともあるんですが(苦笑)。

ホームスクールを選んだ理由5
スナックタイムがある

デイジー、日本人学校でもっとも不満だったことは、おやつの時間がないことでした。

朝7時に家を出て、12:40まで何も食べられない。
正直に言うと……一種の拷問じゃないかと思ってました。

なぜなら、デイジーが小中学生のとき、拷問だと思っていたからです!!
おなかが空いているのに、3、4時間目に集中なんかできるわけないんですよね(´Д`)
(ちなみに部活で水も飲ませてもらえない世代でした……ああああ)

実はなんとか改善をお願いできないものかと、学校にお手紙を書いたこともあったのですが、「日本に帰ったときに困る」とか「そんなこと過去に言ってきた親はいない」とか、デイジー的にはよくわからない理由で却下されてしまいました(´Д`)。

駐在員の子女が多数派なのはわかるんですが、これだけいろんな家庭環境の子が入ってきてるのに「日本に帰る人ファースト」や「これまでそうだったから、これからもそう」というのは、合理的でもなければ論理的でもないなあと思うんですよね。
そもそも、生理的なところでガマンさせることに、一体なんの意味があるんだろうって、デイジーは思ってしまうのです。

大体、子どもたちがおなかを空かせてぼんやりしていたら、授業の効率も落ちてしまうだろうに。
先生だっておなか空きますよね?
(え、生徒にはおやつ食べさせなくて、まさか自分だけこっそり食べてるとかないですよね??……というのは、とても意地悪な質問でしょうか……)

その点、インターナショナルスクールにはスナックタイムがあります。
ホームスクールにももちろんあります。

スナックタイムを「ブレインフードタイム」と呼ぶ学校も。
なぜか?

おなかをすかせた子どもたちが、授業を受けても集中なんてできるわけがない、ってわかってるんですよね。
ローカルに言うと、どうしてそんな非効率なことさせるんだってビックリされます。

おやつといっても、わが家が持たせているのは、おにぎりやフルーツ。
別に甘いチョコレートやクッキーばかり食べてるわけじゃないんですよ。
バナナ1本とか、おにぎり1個でいいんです。

ここは文科省の管轄なんでしょうけど……正直、悪しき習慣でしかないと思うんですよ。
文科省のお役人さん、そろそろホントやめませんか??
このままだと、ますます日本の国力落ちますよ(´Д`)

* * *

もちろん、ホームスクールのすべてが万々歳なわけじゃないです。
マイナス面もありますよー。

運動場がない
お友だちが少ない
メールのレスが遅い
とか(´Д`)

でも、たろうがこの1ヶ月ほどの間に、どんどん自信を取り戻しているのが伝わってくるんです。
それは今のところ、マイナスポイントをかなり上回っているとデイジーは見ています。

さて長男たろう、どっぷり日本教育だったのから、3年ぶりに英語環境に変わり、どうなったでしょうか……。
続きは次回!

昨年のホームスクールでのクリスマス会で、次男じろうが『クリスマスキャロル』を演じているところ。
右手で顔を隠している女の子は、おそらく自閉症の子。
いつもと違う環境で戸惑っているんでしょうね。

この学校では、健常者も障害者も年長者も年少者も、みーんな同じ舞台に立ちます。
これこそが多様性だなって思うんですよ!

健常に見えたって、苦手なことはいっぱいあるし、できないこともある。
そのことは別に深追いしなくてもいいじゃないか。
できること、得意なことを褒めて伸ばせば、ただそれでいいんじゃないのか。

この3年間で見たものは、デイジーが子どもだったときと本質的にはまったく変わらない、子どもが苦手なこと、できないことにフォーカスして、なるべく平均値を上げようとする日本の教育でした。

そのことが、どれだけ子どもから自信を奪っているか。
どれだけのコンプレックスを植えつけているか。
できない子たちに足並みを揃えることを強制されて、できる子からはどれだけの興味や好奇心を奪っていることか。

好奇心を失った子どもの行く末は、無気力で自分の消費活動以外のことには無関心な大人です。
世の中に新しい違いを起こす人、クリエイティビティをもった人には育ちません。

もうそろそろ、その無意味さに気づいていいんじゃないかなって思います。

……と、最近ますます過激な教育発言で世間をにぎわせている野本響子さんにならって、デイジーも今回は正直に、ちょっと過激に書いてみました(笑)。

最後に誤解のないように付け加えておくと、たろうは3年間、日本人学校でお世話になった3人の先生が、それぞれに個性的で大好きだったそうです。
デイジーもその点、本当に当たりくじを引いた日本人学校生活だったなあと感謝しております。
(ひと言もの申したいのは、日本の教育の仕組みなのですよ)

情熱にあふれた高い人間性をもった先生が多いのは、日本の教育の救いだと思います。
2020年の教育改革に、大いに期待しています!!