先週、わが家にいる4頭の中型犬(プチバセット)のうちの1頭、お父さん犬のマルコが、天国へと旅立ちました。
10歳2ヶ月でした。
もともとてんかんの持病があり、このところ調子がよくなかったのですが……。
最期を看取ってやれなかった(早朝、ごまたろうが様子を見にいったら、すでに冷たくなっていた)など、悔いは残るのですが、ふり返るとなんてあったかくてやさしい、幸せな時間だったのだろうと思います。
ブリーダーの売れ残り犬だったマルコがわが家にやってきたのは、1歳8ヶ月のとき。
それまで狭いケージの中で暮らしていたマルコは、首輪もしたことがなければ、散歩もしたことがなく、最初の数ヶ月は何をするにしても一大事でした!
たとえば、トイレのしつけなんてもちろんされてないので、糞尿は垂れ流し(´Д`)
壁やドアに近づくとすぐにおしっこをかけるので、しばらくは家の中で自由にさせることもできず(´Д`)
サークルから出したときは、マルコのあとをひたすらついてまわり、片足を上げようとするたびにダメだよと言い聞かせ、失敗して汚れたらそのたびに洗って、「犬って本来はきれい好きなんだよ。糞尿が自分についたままの状態は、デフォルトじゃないんだよ」というところから教えなくちゃいけませんでした。
そのうえ、わずか3段の階段が上り下りできない! 10cmの溝さえ越えられない!!((((;゚Д゚))))
仔犬時代に十分な運動をしていないと、犬もここまで運動音痴になるものなのかと、あきれるを通り越して苦笑いするしかない状況でした。
しかも、鳴き声がうるさくないようにと、ブリーダーのところにいる間に声帯を除去され、おまけにてんかん持ち……。
ここまで書くとなんて不幸な犬って思われるかもしれませんが……でも、当のマルコはいたって天真爛漫ちゃん。
とってもやさしいのんびり屋さんだったのです!
そんなふうだから、みんなに本当にかわいがられて。
気がつけば、トイレも散歩も階段もクリア(笑)。
先住犬のトリコとの交配がうまくいき、かわいい4頭の子宝にも恵まれました。
あんまりにものほほんとしているので、普段、マルコに声帯がないことを思い出すことは、ほとんどありませんでした。
たまに「ヒャン!」とか「シャン!」と声にならない声で鳴くのを聞いて、「ああ、そういえばマーちゃんは声が出ないんだったねー」と笑うほどでした。
いつか永遠の別れがやってくる。
そのことは覚悟はしていたつもりだったけど、あまりにも突然すぎて……。
「お水をかけたらまた元気になる?」と、3歳のじろうが無邪気なのに対して、6歳のたろうはかなりショックを受けていました。
でも、マルコとの楽しかった思い出を一緒に振り返ったら、涙を流しながらもお礼を言っていましたよ。
さて、現実には泣いてばかりもいられないので、マレーシアで火葬してくれる業者を探し、コンタクトを取りました。
Pet Memorial Services
今日にも車で引き取りに来てくれるとのこと。
でも、いきなりいなくなってしまうのは気持ちの整理がつかなかったので、翌朝の引き取りをお願いしました。
ものすごく現実的な話ですが、火葬代は下記のとおりです。
個別火葬=RM420〜700
集団火葬=RM150〜300
重さにより、値段が変わります。
このほか、立派な棺付きのパッケージもあるそうです。
火葬場への立ち会いはできないのですが、引き取ったあと、火葬するまでを写真で送ってくれました。
(なんと着火の瞬間や残った骨まで! うーん、これは私的にはちょっと微妙だったのですが、きちんと火葬してくれているという証明なんでしょうね……)
そして翌日、マルコは小さな骨壷に入って帰ってきました。
マルコ、マルコ、マルコ。
楽しい時間をありがとね!
やさしさをたくさんありがとね!!
うちの子になってくれて、ほんとうっにありがとね!!!!!
ああ、わが家は、あと3回も犬を看取って送ってやらなくちゃいけません。
悲しくて淋しいけれど、いつか訪れるその日まで、犬たちとのマレーシアライフを楽しもうと思います!
生前、マルコをかわいがってくださったすべてのみなさまに、この場をお借りしてお礼申し上げます。