次男じろう(もうすぐ7歳)、日本だと小学校1年生。
こやつは1歳のときからマレーシア育ちなうえ、またその性格からあまり日本の学校教育は向いていないのではないかと思い(デイジーに似ている…)、結局、長男たろうが通っていた日本人学校には入学せず、兄よりひと足お先にホームスクールに入って学校生活をエンジョイしております。
じろうはときどき何かが降りてきたように夢中になって絵を描きつづけたりすることがあるんですが、今回はなんと家の中で商売をはじめました!!
その様子、ごまたろう(夫)のインスタでも紹介しています。
https://www.instagram.com/p/Bp4oJVZFCw8/
「マッサージ」を「まっさうじ」と書いちゃうのはご愛嬌。
わが家は、自分で思いついてはじめたことにこそ意味があると思っているので、こういうとき間違いを訂正しません。
「まっさうじ」って、なんか響きもかわいいし!
さて、今回はこのじろうの言動をデイジー目線で解説したいと思います。
次男じろうの商売道① サービスや商品は、存在を気づいてもらわないと意味がない!!
まずマーケティング的見地からは、「なんらかのサービス、商品が存在することに気づいてもらうため」にサインをつくっているのがすばらしい!
しかも、ものすごくたくさん!!
家の中歩くだけで、イヤでも目に入りますww
ターゲットにサービスや商品の存在をきちんと届ける。
デイジーはマーケティングの基本を、この階段を見るたびしみじみと噛み締めてます。
次男じろうの商売道② 自分が売りたいものを売るのではなく、顧客の困りごとを自分のリソースで解決する!
ちなみにデイジーもごまたろうも、じろうに「マッサージ屋さんを始めてみたら」とか「お小遣いは自分で稼いでみたら」とは、ただのひと言も言ってません。
じろうなりに大人(=お金を持ってる見込み客)を観察して、困っていることに気づき、自分のできることで商売を始めたようです。
多くの人は、「自分のできること」を必死で売り込もうとするんですが、マーケティング的には発想が逆です。
まずは顧客ありき。
顧客の困っていることを、自分の持ち駒でどう解決できるかを考えます。
もちろん、じろうがそこまで考えていたわけはありませんが、ナチュラルにプロセスを踏んでいるのは、なかなかセンス良し。
そして、先にも挙げたたように、商品やサービスがそこにあることに気づいてもらうために、サインをつくったというのも◎。
次男じろうの商売道③ 割引クーポンなどで顧客になってもらえるように工夫
そしてなかなか手が込んでいたのが、値段交渉。
デイジー 「マッサージは1回何分でいくらですか」
じろう 「1分100円です♪」
デイジー 「そりゃ高すぎるわ!!(東京だって最近は60分3000円の店があったりするぞ) それじゃお客さんは来ないし、たとえ来ても満足してもらえなかったら次は来てくれないよ」
じろう 「(使っていない鉛筆を取り出して)これはクーポンでーす」
デイジー 「え、ディスカウントしてくれるの。で、いくら?」
じろう 「1分50円」
デイジー 「50セン(マレーシアのお金で13.5円)に負けて」
じろう 「(あっさり)いいよ」
ー交渉成立ー
本当の商売なら、安易にディスカウントに走らず、売上単価を上げる方法を考えたほうがいいのですが、もちろんじろうの話の腰を折るようなことはしません。(お金払うの、私だし)
あとで本人が話しているのを耳にしたのですが、どうもじろうはマレーシアリンギットはそれなりにあるから、日本円が稼ぎたかったようです(笑)。
次男じろうの商売道④ 商売が軌道に乗ってきたら人を雇う
しかし、デイジーが本当に驚いたのはここから!!
ごまたろうのインスタにもありますが、マッサージ屋さん開店から2日ほど経ったある日、じろうが兄(長男たろう・10歳)にこんなふうに声をかけていたのです。
「ねえ、たろう、オレのマッサージ屋さんで働かない?」
親という顧客を得た今、次は従業員を雇って自分は現場から下りようとしている(!?)ではありませんか!!!
https://www.instagram.com/p/Bp7VUGXl7Aa/
もうね、これにはさすがにかーさんビックリです。
だって本当になにも教えてないから。
そして、集金は自分が担当し、その中から兄にお金を渡しているのがすごい……!!
末恐ろしいのか、楽しみなのかよくわかりませんが……。
一方、そんな次男じろうに対して、長男たろう(←日本人学校で3年間学んだ経験あり)は、この申し出を疑いのかけらもなくすんなりOK。
子羊のような完全なる従業員気質……。
まあ、もともとの性格が割と温厚で素直、おまけにあまり欲がない(ごまたろうに似ている…)というのもありますが、まさに日本の教育が長らくめざしてきた従順なサラリーマン養成所効果がすでに現れています(´Д`)。
じろうの商売魂を育んだホームスクールのご褒美システム
実はじろう、もともとお金にとても興味があるタイプの子でした。
そこにホームスクールの仕組みが非常によくマッチしたんですね。
ホームスクールの幼稚園クラス時代、毎日何かでがんばるたびにボタンが1つずつもらえるというご褒美システムがありました。
え、ボタン? と思ったら、それはただのボタンじゃなくて、通貨だったんです!
1週間せっせとボタンを貯めて、毎週金曜日になるとキャンディやらチョコレートを買っていました。
もちろん何週間も貯めて、もっと高いものを買うこともできます。
リアルキッザニアですね。
この仕組みで、たろうの「やる気スイッチ」が見事にオンに!!
ボタンを効率よくもらう方法を彼なりに見出し、毎週の買い物を楽しみにしていました。
このあたりが、「前のインターナショナルスクールより楽しい」とじろうが言っていた理由の一つなのではないかと、親なりには推測しています。
そしてGrade1になった今、今度は毎日せっせと「星」集めをして(ボタンより集めるハードルが高い模様)、10スター貯まったら、ご褒美をもらって帰ってホクホクしてます。
ちなみにマッサージ屋さんオープンのはるか前(1年くらい前かな)、ある日じろうがパパッと適当に描いた絵をデイジーのところに持ってきて「これをRM100で買って」と言ってきたことがありました。
もちろん高すぎると思ったので買いませんでしたが、その時「モノの値段は、その値段で買ってくれる人がいるかどうかで決まるんだよ」とだけ教えました。
それが理解できたかわかりませんが、本人なりにはこの方法ではお金にならないと納得したようでした。
その後、学校がつくった稼ぐ枠組みから抜け出して、自分で稼ぐ仕組みをつくったのは、ものすごく大きな進歩だったと思います。
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さて、こんな教育、どう思われるでしょうか?
モノで釣るなんて……しかもキャンディやチョコレートなんて……子どもが商売するなんて……と、顔をしかめる親御さんもいるかもしれませんね。
ご褒美が甘いものばかりってどうなのよって、デイジー的には思わなくもないのですが、それでモチベーションが上がるなら目をつぶりましょうとも。
しかもそこからさらに自分なりに工夫して、稼げる力を身につけられるなら、御の字だと思っています!
だって、どこででも生きていく力をつけることこそが、わが家の教育の最終目標だから。
苦手を克服して、全部の教科でいい点数取って、いい大学に行ってもらうことは、全然望んでいません。
それより創意工夫できる力がある方が、デイジー的にはいいかなあ……。
もちろん、学歴はないよりはあった方がいいと思っていますがね!
(特に外国でビザを取得したり、どこかの国で永住権をもらったりするには。あるいは学歴がないことを、コンプレックスとして一生背負って生きるくらいならば)
で、創意工夫する力を育てるには、何を与えるかっていうと、習い事じゃないんですよ。
デイジー的には、子どもが自由に遊んだり、ぼんやりできる時間……つまり「余白の時間」が非常に大事だと思っています。
子ども時代に詰め込みすぎると、お膳立てしたことは「きちんと」できるけど、自由な発想からはどんどん遠ざかって不自由な大人になってしまう人が多い気がしています。
そんなわけで、ホームスクールの教育、なかなかおもしろいんであります。
マレーシアのインターナショナルスクールには、お金や起業の授業をする学校もあるんですよ!
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そうそう「商売」といえば、先日大学生のKAYAちゃんがブログに書いていたミニケーキを買ってみました。
で、その実物がこちら。
手のひらサイズ。
意外と小さい??
でも、さすが大学生。
小学1年坊主とは雲泥のクオリティです。
イメージ写真とちょっと違う仕上がりはまあよしとして(だってマレーシアだし)。
ちょうどわが家に滞在していた留学生たちと分け合って食べたのですが、みんな美味しいと絶賛してました!
デイジー的には大きさも甘さもちょうどよかったです。
こちら11月16日(金)が、最終注文受付日だそう。(配達は23日まで)
よかったら、大学生たちのチャレンジを応援してあげてくださいね♡