チビたちは幼稚園にかよっている。
午後3時に帰ってくると、基本的にマークは私、ごまたろうの仕事だ。
フォワードのデイジーは点取り(デスクワーク)に忙しい。
今日も午後9時のゲーム終了までゴールを死守できるのかが問われている。
たろうが友だちのウチに遊びに行けたりすると超ラッキーだ。
じろうのマンマークは大変だが、相手フォワードが2人と1人では天地ほど違う。
そうでないときはごっこ遊びに2人とも巻き込む、
裏庭に子どもプールを出して誘い込む、
オモテ庭の簡易砂場に追い込むなどの戦術を軸に、
おもちゃに熱中して遊ぶ奇跡的な瞬間を狙って体力を温存する。
なにせディフェンスは私1人なのだ。
さて、敵をなんとか2時間ほどゴール割らせず封じ込めることができた。
このくらいはウォームアップみたいなものだ。
夕方5時。
どんな戦術を使おうが、敵は遊びに飽きてくるもの。
このあたりからが本当の試合の始まりなのだ。
デイジーがポジションをデスクから
台所(晩ご飯の用意)にスライドした瞬間がホイッスルだ。
なぜか。
台所からおいしい匂いがし始めると、
今まで寝ていた敵が起きてきて、2枚+4枚に激増するからだ!
ここで超強力なディフェンダー投入!!
中盤からごまたろうが上がりきったところ、
無情にも敵ゴール前で味方同志のパスがカットされる。
しかもゴールキーパーが消えた。
当然猛烈なカウンターアタックをくらうことになる。
走らされて試合終了。
守備は完全に崩壊した。
負けチームの我々が食事を満足にとれるのは、
大量得点を失った直後、第2TVタイムだ。
この後の風呂タイムも気が抜けないが、
それほどの失点はないと信じたい。
最近のFWじろうの破壊力は凄まじく、
全盛期のイブラヒモビッチかメッシのようだ。
年上のたろうにも遠慮がなく、シュートにもためらいがない。
FWトリコも円熟期を迎え、室内下痢や室内ゲロなど
レッドスレスレのアタックが切れ味を増している。
我がチームが勝てる日はいつかくるのだろうか。。
永遠にくる気がしない。。