犬の運搬方法についてお尋ねいただくことが多いので、過去2頭×2回の輸出手続きを行ったごまたろうメモをまとめておきますね。
※2014年1月現在の情報です。
【航空会社について】
エアアジアはペット輸送を行っていないため、クアラルンプール直行便の場合、マレーシア航空または日本航空を利用します。
ただし、日本航空は片道航空券を扱っていないため、ほとんどの方はマレーシア航空を利用することになるかと思います。
ペット輸送にかかる運賃ですが、マレーシア航空の場合、エコノミークラスはひとり30kgまでの手荷物預け入れを認めており、スーツケースはもちろん、犬+クレートもそれに含むことができます。
超過した場合は、成田または関西ークアラルンプール間で、5kgごとにRM95かかります。
詳しくはこちらを参照してください。
【パグ、フレンチブルドッグ、ボストンテリアなどの短頭種の輸送法】
マレーシア航空、日本航空ともに短頭犬種は受け入れていません。
そのため、バンコク経由タイ航空などが選択肢になります。
同日内のトランジットなら、タイでの輸入手続きや係留は不要で、マレーシア1回で済ますことができます。
ただし乗り継ぎの分、当然ペットにも負担がかかります。
そのあたりのリスクを十分に理解し、ペットの年齢や健康状態を考慮したうえで、ご自身の責任において手続きを行ってください。
シンガポールのチャンギ国際空港から陸路でマレーシア入りする方法もあります。
その場合、やはりシンガポールに到着した同日内なら、マレーシアでの輸入手続き1回のみ、係留なしで入国することができます。
※手配を希望される方は、メールにてお問い合わせください。
【輸入禁止/輸入規制されている犬種について】
秋田犬、土佐犬など、輸入そのものが禁止されていたり、輸入にあたって特別許可が必要な犬がいます。
当該犬種でないことを、こちらで必ずご確認ください。
まずは一連の流れからご説明します。
【マレーシアへの犬の輸出の流れ】
〈日本での事前準備〉
◎マイクロチップ挿入+ID登録+挿入証明書
◎各種ワクチン接種+ワクチン証明書
(狂犬病のみ抗体検査あり。この取得に1〜2週間かかる)
◎健康診断書
◎航空券予約+航空会社へペット輸送予約
↓
〈マレーシアでの事前準備〉
◎マレーシア農業省獣医庁(Department of Veterinary Services、略してDVS)で
インポートライセンス(輸入許可書)を取得(本人または代理人が直接出向く必要あり)
◎ライセンスを日本に持ち帰る、あるいは送付してもらう(日本出国時/マレーシア入国時に必要)
↓
〈日本出国1週間前〉
◎出国空港内の動物検疫所へ1週間前に連絡、書類をメールまたはファクスする
◎必要なら、あらかじめマレーシア到着時のタクシーの予約をしておく
↓
〈日本出国当日〉
◎ペットとすべての書類をもって空港内動物検疫所で検疫を受け、輸出許可をもらう
◎航空会社カウンターにてチェックイン&ペット預け入れ
↓
〈マレーシア到着〉
◎動物検疫所で検疫を受けたあとペットを受け取り、タクシーや自家用車等で移動
次に具体的な準備について説明します。
これが本当に大変です(´Д`)
かわいい家族をマレーシアに運ぶため、途中でめげずにがんばってくださいね!
【日本での事前準備】
!注意!
●手続きに必要な書類をすべて揃えるのに、最短で1カ月半〜2カ月かかります。獣医さんにも頻繁に通う必要があります(わが家は3回でした)。必ず余裕をもって準備しましょう!
●年々細かな変更あるようなので、日本の動物検疫所、マレーシアのDVSのどちらのウェブサイトでも最新情報をチェックするほか、出国する空港の検疫所にも連絡して、必要な手続きについて確認しましょう。
1)「輸出検査申請書」を動物検疫所ウェブサイトからダウンロード&プリントアウトし、必要事項を記入する。
※プリンターがない場合、ファクス/郵送してもらうことも可能です。
2)獣医さんでお願いすること
◎マイクロチップ関係
◆マイクロチップの挿入後、15桁のIDナンバーを登録する。
◆マイクロチップ挿入証明書(挿入日時明記のもの/和文)をもらう。
◎狂犬病予防接種証明書関係
◆狂犬病予防接種を受ける。
※狂犬病予防接種は1年間有効なため、新たに受けなくてもいい可能性が。
獣医師に確認してください。
この有効期間中にさらに注射を受けると、万一日本に帰国する場合(2年以内)の
手続きがスムーズになる可能性があります。
帰国の予定がある方は、こちらも獣医師に確認してください。
◆狂犬病抗体検査証明書(和文)を取得する。
※獣医が採血し、日本唯一の検査機関である「畜産生物化学安全研究所(神奈川)」
に送り、証明書を発行してもらいます。
これに1〜2週間かかります。
費用は1頭1万2000円(2013年)。
◎その他のワクチン証明書関係
◆8種混合ワクチンの接種を受け、その証明書(和文と英文の両方)を取得する。
※7種、9種でもOK。
※ワクチンの「ロット番号」が必要です。
◎寄生虫駆除証明書関係
◆体内体外の寄生虫駆除証明書(英文)を取得する。
※フィラリア飲み薬、フロントラインなどの虫除けなどをして、その証明書を
発行してもらいます。
◎健康診断書関係
◆健康診断書(和文と英文両方)を取得する。
※出国の際、これを空港の検疫所で見せ、その場で再度健康診断を受けて
日本政府発行の健康診断書をもらいます。
※決まった書式はありません。
※体長、体高も測ってもらってください。
3)航空券予約時にすること
◎ウェブサイトなどで航空券の予約後、航空会社へ電話してペットの輸送予約をする。
※当日いきなりカウンターにもっていっても、受け付けてくれません。
◎出国する空港内の動物検疫所に電話し、当日の検疫予約をする。
【マレーシアでの事前準備】
必要書類をもってマレーシアの獣医庁(DVS)に出向き、インポートライセンス(輸入許可書)を取得します。
書類に不備がなければ、即日発行されます。(手数料は1通RM5)
ライセンスは日本出国時、マレーシア入国時に必要なため、すでにマレーシアにいる場合はご自身で取得して日本に持ち帰るか、日本在住の場合は代行業者に依頼して、ただちに日本へ送付してもらう必要があります。
!注意!
●ライセンスの有効期間は、発行後1カ月間のみです。取得が出発より早すぎたり、逆にギリギリになりすぎたりしないよう、注意してください。
●日本へ送付する場合は、必ず最速&追跡可能なEMS郵便を利用しましょう。念のため、マレーシアでライセンス取得後、スキャンしてPDFファイルにし、メールで送ってもらうとよいでしょう。
◎ライセンス取得に必要な書類
●申請フォーム
●狂犬病英文証明書(コピー)
●8種混合ワクチン予防接種英文証明書(コピー)
●寄生虫駆除英文証明書(コピー)
●犬の写真(正面、横)※印画紙でなく、コピー用紙のカラー出力可
【日本出国1週間前まで】
◎書類を出国空港内の動物検疫所にメールまたはファクスで送付
すべての書類がそろったら、出発1週間前までに出国空港内の動物検疫所に送り、不備がないか確認してもらいます。
◎必要ならタクシーの手配
通常のタクシーは犬連れでは乗れないため、プレミアタクシーやファミリーバン(ハイエース)を利用します。荷物の量や到着時間帯によっては、あらかじめ車を手配しておくとよいでしょう。
【日本出国当日】
!注意!
●手元にある証明書関係などの書類は、必ずすべてもって出国当日検疫所に行きましょう。1つでも忘れると、出国できません!!
●検疫にかかる時間は、移動時間含め1時間〜1時間半ほどみておきましょう。チェックインは検疫後になるので、空港に遅くとも3時間前には到着していたほうが安心です。
◎出発3時間〜3時間半前
航空会社にチェックインする前にすべての書類を持ち、ペットを連れて空港内の動物検疫所へ行き、検疫を受けます。
◎出発2時間前
航空会社カウンターにペットを連れて行き、預け入れて荷物とともにチェックイン!
【マレーシア到着】
入国手続きを済ませ、バケージクレームの近くにある動物検疫所に行き、書類を提出、検疫を受け、ペットを受け取ります。
手数料は犬RM40、猫RM25。
日本の空港からマレーシアに到着して宿に着くまで、ペットはクレート内でひたすらガマンする長旅です……。
無事にマレーシア入りし、犬と一緒の楽しい暮らしがスタートすることを、心からお祈りしています!
※信頼できるライセンス取得代行業者紹介や、マレーシア到着時のお迎えの車/犬連れで滞在できる短期〜長期滞在コンドミニアムの手配等をご希望の方は、メールにてお問い合わせください。
わが家の場合、移住時にいちばん心配だったことのひとつは、11歳の高齢犬を連れていくことした。
しかしまあ、なんのかんのいっていちばん元気だったりするので(わが家ではオニババと呼ばれてます♪)、なんとかがんばってもらうことに!
出発前、さすがにかなり緊張してますね〜。
ちなみに今いる4頭は、移住時に2頭(もともと一緒に暮らしていた犬)、4ヶ月後に一時帰国した際に2頭(実家にいた犬)と、2回に分けて運びました。
航空会社のチェックインカウンターでしばしのお別れ。
がんばれー!!
クアラルンプール到着。
バケージクレームの近くにある動物検疫所で犬を受け取ります。
手荷物より先に検疫所の入口に届けられていて、飼い主の到着を待っていることが多いです♪