大注目のインターナショナルスクール「エプソムカレッジ・マレーシア」の英国式教育

大注目のインターナショナルスクール「エプソムカレッジ・マレーシア」の英国式教育

「エプソムカレッジ・マレーシア」といえば、知る人ぞ知るマレーシアの高級インターナショナルスクール。 英国の本校は、1855年に開校した伝統ある全寮制学校で、2014年9月、エプソムOBであるエアアジアCEOのトニー・フェルナンデスが、「エプソムのすばらしい環境をアジアに」と引っ張ってきました。
学業だけでよしとしない、世界に通用する本物のグローバル人材を育てようとするエプソムの実態を取材しました。


第3回
2016/03/14

エプソムカレッジ・マレーシアの寮生にインタビュー②
〜引っ込み思案の文学少年が、エプソムで得たもの〜

取材・文/野本響子(マレーシア在住ジャーナリスト)

前回ご紹介した日本人留学生、高田リョウさんによれば、エプソムは学業だけでなくスポーツにも力を入れていて、その内容はかなりハードとのこと。運動が苦手な子どもは大丈夫なのだろうか? と心配になってくるほどです。

そこでもうひとり、14歳の山田ユウタさん(仮名)に話を聞いてみました。日本の公立中学校では文芸部に所属する文学少年だったユウタさん。将来の夢はゲームクリエイター。一見、もの静かで控えめな印象のユウタさんのような生徒にとって、マッチョなエプソムでの学校生活はどのようなものなのでしょうか。

授業が本格的なことに驚いた

2015年、家族の仕事でマレーシアにきて、当初はクアラルンプール日本人学校に編入。その後、母親が日本人会から持って帰ってきたパンフレットがきっかけとなり、エプソムカレッジへの入学をすすめられました。

「もともとインターは外国の人が行くところで、自分には関係ないと思っていました。英語も全然わからないし、正直、行くのは嫌でしたね」

突然の提案に驚き、抵抗もしたものの、結局、両親の強い希望に押し切られてしまったというユウタさん。2015年9月から半ばイヤイヤ入学することになりました。ところが、入って5カ月たった今では心境が激変。「移ってきてよかった」と断言します。

「何もかもが日本と違います。まず授業が本格的なことに驚きました。教科書をまったく使わず、プロジェクターで授業を進めます。日本では先生が一方的に説明してしまいますが、こちらではすべて自分で調べて考えるのでおもしろいです。アート・デザイン・テクノロジーセンターでは、レーザーカッターや3Dプリンターなどの本格的な設備を授業で利用します。

でもいちばんいいのは、先生がとにかくほめてくれること。怒られることがあまりない。あと学校の食事がおいしいことですね」

ユウタさんは、入学時は英語力がほぼゼロの状態でしたが、5ヶ月経った今では大分わかるようになりました。

「英語は自分でも上達したと思います。わからない単語があれば、辞書で調べてます」と、淡々と話します。相当努力したという英語。その伸びが、ユウタさんの大きな自信となったようです。

エプソムに来て英語を確実にものにしていることが、とても大きな自信につながっていると話す山田ユウタさん。一見マッチョとは対極にあるもの静かな少年にも、エプソムの教育が非常にフィットしているのはとても興味深い

苦手なスポーツもここでは楽しくやっていける

毎日2時間ある放課後のCCA(クラブ活動)では、サッカー、水泳、ヨガ、エコ活動、歌、母国語、ドラマなどをこなしています。CCAの内容は毎学期変わります。ユウタさんはブッククラブに希望を出していましたが、今学期は入れませんでした。学校側はCCAを通じて生徒たちに幅広い体験をさせることを目的としているのか、希望しないクラブを割り当てられることもあるそうです。

「スポーツはあまり得意ではないのですが、入ってみると疲れるけど楽しい。日本のしごきのようなものはないし、顧問の先生がついてみてくれるから、きついけど、やっていけるんです。いずれはITクラブに入ってみたいです 」

CCAのほかにも、動物保護団体の講演を聞いたり、寮のハウスでのアクティビティに参加したりと忙しい毎日。ハウスでの合唱行事はみんなで力を合わせて楽しかったとのこと。

週末はエプソムカレッジに入っている妹とともにクアラルンプールの自宅に帰ります。エプソムに入ってから、性格が変わったというユウタさん。

「英語上達のためにも友だちとしゃべりたいと思い、人と積極的に関わるようになりました。性格が明るくなりましたね。寮生活で今までは母親まかせだった部屋の片付けなども自分でするようになりました」

そうは言っても日本の学校と比べて悪いところもあるのでは? と突っ込んで聞いてみると、しばらく考えてから「悪いところは……ないと思います。家庭科の授業がないことくらいかな」というユウタさん。最後にこう話してくれました。

「ここでは、みんなで楽しむところなんですよ。そのせいか、僕も何でも受け入れて楽しめるようになりました。何より外国の友だちと接することで、視野が広がった。来るまではイヤだったけど、今はいいじゃん、って感じですね。もし家族が日本に帰国しても、僕はエプソムに留まりたいです。悩んでいる人がいたら、思い切って入ってみたら変わるよ、と言いたいですね」

世界19カ国から生徒が集まるエプソム。言語も文化もさまざまだからこそ、英語力だけに留まらないコミュニケーション力を磨くことができる。ちなみに寮生たちの3食をまかなう学食は「とてもおいしい」と好評

ユウタさんが「とても楽しかった」と話すハウス対抗の合唱コンクールの様子。スポーツだけでなく、アートや音楽など、芸術活動にも力を入れているのは、エプソムの大きな特徴だ


スペシャルリポート一覧

第1回
2017/02/28
第2回
2017/03/07
第3回
2017/03/14
最終回
2017/03/23
第1回
2016/03/09
第2回
2016/03/11
第3回
2016/03/14
最終回
2016/03/18