大注目のインターナショナルスクール「エプソムカレッジ・マレーシア」の英国式教育

大注目のインターナショナルスクール「エプソムカレッジ・マレーシア」の英国式教育

「エプソムカレッジ・マレーシア」といえば、知る人ぞ知るマレーシアの高級インターナショナルスクール。 英国の本校は、1855年に開校した伝統ある全寮制学校で、2014年9月、エプソムOBであるエアアジアCEOのトニー・フェルナンデスが、「エプソムのすばらしい環境をアジアに」と引っ張ってきました。
学業だけでよしとしない、世界に通用する本物のグローバル人材を育てようとするエプソムの実態を取材しました。


第2回
2016/03/11

エプソムカレッジ・マレーシアの寮生にインタビュー①
〜ひと言でいうと、エプソムは「ヤバい」学校!〜

取材・文/野本響子(マレーシア在住ジャーナリスト)

とにかく忙しくてハードなイメージのある「エプソムカレッジ・マレーシア」の寮生活。実際はどのようなものなのでしょうか? そして入寮している生徒たちの気になる本音は?

今回は同じ中学生でもまったくタイプの異なるおふたりに、エプソムでの学校生活について率直に語ってもらいました。2回に分けてお届けします。

***

14歳の高田リョウさん(Year10、仮名)は、エプソムカレッジに入学してそろそろ1年。ビシッと髪の毛を決め、背筋をのばしてハキハキ要領よく質問に答える姿は、中学生とは思えません。彼にとってエプソムでの日々は「怒涛のような毎日」だといいます。

遊ぶために朝5時に起きる日々

リョウさんの朝は早く、5時に起床します。理由は「忙しすぎて遊ぶ時間が取れないから」。7時まで好きなパソコンに向かい、朝食を取ってから始業前まで寮の仲間たちと卓球などをして遊びます。朝から遊ぶのは、「テンションをあげるため」。ひと遊びしたら学校に移動して授業です。

エプソムの授業の特色のひとつは、ほとんど教科書を使わないこと。教師はイギリス人中心で、全員がイギリスで特別なトレーニングを受けているといいます。その授業は質が高いだけでなく、とても楽しいのだとか。

「どの先生もギャグ言って笑わせてくれますし、つまらない授業をする先生がいません。日本では先生が答えを全部話してしまうけれど、こちらでは自分で考えていくので、エキサイティングですね。ただ、英語はまだつらいときもあります。先生の言っていることがわからなかったり、こちらの言いたいことが通じないと、泣きたくなることも。宿題を忘れて立たされて、日本に帰りたくなったこともあります(笑)」

授業が終わると、すぐにCCAと呼ばれるクラブ活動です。毎日2つ、合計10種類もの活動を毎日こなします。どの活動もかなり本格的ですが、ラグビーや水球は特にきついそうです。

帰るとすぐに夕食を取り、6時45分から8時45分までが勉強時間。この時間に大量の宿題をやるのですが、先生が見守っているのでサボれません。その後、ようやく自由時間ですが、ここでも寮仲間とスポーツをしたり、ポーカーやホッケーをしたりして過ごすことが多いそう。あっという間に消灯時間になるので、朝5時に起きて自由時間を確保しているというわけです。

土曜日も授業があるエプソムでの唯一の休みは、日曜日。しかし、その日曜日もみんなで買い物に行くなどしてつぶれてしまいます。そのほかに寮の行事もあり、息をつく暇もありません。

「とにかくアクティビティが多すぎて、怒涛のようです。ただ、キツイけれども楽しいです。好きなことを存分やっているので、幸せです」と、リョウさん。

少ない自由時間には、趣味のプログラミングをしています。プログラミング言語を覚えるのは英語に似ていて面白いというリョウさんは、現在、iPhone用のアプリ作りに取り掛かっているそうです。

もともとはシャイで内向的だったという高田リョウさん(仮名)。今やカメラを向けるとこの堂々たるポーズ。将来はプログラマーとして、日本で活躍するのが夢だそう

ひと言で言うと、「ヤバい」校風

もともとは人見知りだったというリョウさん。エプソムに入ってまずしたことは髪型をユニークなものに変えることでした。 まずは外見から自分の性格を明るく変えようとしたのだそうです。

「(校風は)ひと言でいうと“ヤバイ”という感じ。みんなテンションが高いんですよ。自分もつられて陽気な性格になりました。僕が所属するハウスは、みんなユニークでジョークが大好き。しかも、なぜかムキムキの人が多いんです。体を鍛える生徒も多く、いつのまにかハウスに筋トレマシンの部屋ができていて、誰かしらトレーニングしています」

実はリョウさんは、以前は別のマレーシアのインターナショナルスクールで寮生活をしていました。そこは、エプソムと180度雰囲気が異なるゆるくてフリーな環境だったので、ひとりの時間がたくさんありました。ほかにすることもなかったので、その間に独学でプログラミングを覚えたのだそう。

 「エプソムカレッジでは、先生がマラソンや買い物などを毎回みんなでやるように誘導してくれるので、イヤでも人と接するようになります。ひとりでいると“What’s up?”と言いながら、誰かしらからんでくるんですよ」

エプソムが重視するもののひとつは、コミュニケーション。そのために、ひとつのハウスで先生と生徒たちがまるでひとつの家族のように過ごします。マレーシアのインターナショナルスクールは千差万別ですが、単なる英語力ではなく、ここまでコミュニケーション力を重視する学校は珍しいといえるでしょう。

「コミュニケーションの面でも、まだまだ僕は未熟です。国それぞれで流行っていることも違うし、ウケるギャグも違いますからね。ゆくゆくは英語以外の言葉も覚えて、国に合わせたギャグが言えるようになりたいですね」と、リョウさんはひょうひょうと話します。

日本での生活が懐かしくなることはないのでしょうか。

「日本にいたら? 多分ゲーム三昧で母親に迷惑をかけていたでしょうね」とリョウさんは笑います。

「日本にいる友だちの様子を見ると、受験が大変そうだなーと思うことはありますが、それより今は自分の課題をやらねば、という感じですね。英語を学び、海外のメディアに触れるなかで、自分はまだまだいろいろ足りないと気がつきました。

将来はプログラマーになりたいけれど、それだけじゃ生きていけないでしょう。だから語学はもちろん、いろいろなスキルを身に付けたい。エプソムでは、ポジティブでグローバルなものの考え方をベースに、社会に必要なことをすべて体験している感じですね。ここに来て本当によかったと思います」

英国の伝統スタイルにのっとり、寮生は6つのハウスに分かれて日常生活を送る。学業面はもちろん、体やこころのケアも万全のバックアップ体制が敷かれている

課外活動や宿題、学校行事のほか、ボーディングハウスの行事もあり、エプソムの生徒たちの日々は本当に忙しい。「疲れるけど楽しい」というのは、今回の取材中話を聞いたすべての生徒が口にした言葉。「社会に必要ことをここではすべて体験できる」と、リョウさん。

エプソムカレッジ・マレーシアの寮生の一日

7:00起床
7:15朝食(学校の食堂)
8:30授業(45分授業)
10:05スナックタイム
10:25授業
12:50昼食(学校の食堂)
13:50授業
15:30授業終了
16:00クラブ活動
18:00寮へ戻り、シャワー
18:30夕食(学校の食堂)
19:00宿題
20:45自由時間
22:00消灯(学年によって異なる)

スペシャルリポート一覧

第1回
2017/02/28
第2回
2017/03/07
第3回
2017/03/14
最終回
2017/03/23
第1回
2016/03/09
第2回
2016/03/11
第3回
2016/03/14
最終回
2016/03/18